ミラ七題 6.美獣
美しい獣は 擬態することなど覚えない
その肌はまさしく警戒色だ
何気ない寝具も古びた舟の上もコンクリートの床も
彼の肌を際立たせる
理屈抜きで
本能と経験が次の行動を決める野性
瞬間瞬間がそれの繰り返し
意図しない表情
なめらかな筋肉の動き
それは素の生命そのものだ
鮮やかな肌を持ち 本能のままに"在る"存在
きっと天国の住人とはこのようなものだろうと想像する
人でありながら人でなくなったもの
人でなくてもよくなったもの
人でありながら獣の美しさを持った彼こそ
天上の住まいに相応しいのかもしれない
その彼が 自分を求めている
ひとつに繋がりずっと離れずにいると
自分と彼との境目が曖昧になってくる
美しい獣の導きで
今 自分は地上の楽園にいるのかもしれない
その肌はまさしく警戒色だ
何気ない寝具も古びた舟の上もコンクリートの床も
彼の肌を際立たせる
理屈抜きで
本能と経験が次の行動を決める野性
瞬間瞬間がそれの繰り返し
意図しない表情
なめらかな筋肉の動き
それは素の生命そのものだ
鮮やかな肌を持ち 本能のままに"在る"存在
きっと天国の住人とはこのようなものだろうと想像する
人でありながら人でなくなったもの
人でなくてもよくなったもの
人でありながら獣の美しさを持った彼こそ
天上の住まいに相応しいのかもしれない
その彼が 自分を求めている
ひとつに繋がりずっと離れずにいると
自分と彼との境目が曖昧になってくる
美しい獣の導きで
今 自分は地上の楽園にいるのかもしれない
PR
ミラ七題 7.永劫
地球が誕生してから約46億年。
生命の起源については学者達が様々に議論しているが、
誕生した年代に関してはほぼ40億年前あたりに断定されることが多い。
それに対し、宇宙誕生は約137億年前。
時の誕生から今までを「過去」と呼ぶのなら、生命の歴史はそれの3分の1にも満たない。
いったい永劫とは何なのか。
生命の限界地点までのことなのか。時の終わりまでの長さのことなのか。
永遠や無限とはどの様に違うのか。数字や既存の価値観では計れないものなのか。
直江は思う。
それはきっと未確定のもので、自分が証明した分だけ確定していくその道程の名前であり、その道を歩む覚悟の名前なのだ、と。
生命の起源については学者達が様々に議論しているが、
誕生した年代に関してはほぼ40億年前あたりに断定されることが多い。
それに対し、宇宙誕生は約137億年前。
時の誕生から今までを「過去」と呼ぶのなら、生命の歴史はそれの3分の1にも満たない。
いったい永劫とは何なのか。
生命の限界地点までのことなのか。時の終わりまでの長さのことなのか。
永遠や無限とはどの様に違うのか。数字や既存の価値観では計れないものなのか。
直江は思う。
それはきっと未確定のもので、自分が証明した分だけ確定していくその道程の名前であり、その道を歩む覚悟の名前なのだ、と。